岐阜県には、山やダム、世界遺産の集落などが舞台となった心霊スポットの噂が数多くあります。
ただし、実際には観光地や慰霊の場として大切にされている場所も多く、マナーや安全面への配慮が欠かせません。
ここでは、岐阜県の心霊スポットとされる代表的な場所を取り上げながら、噂の背景や現地での注意点をわかりやすく整理して紹介します。
怖い話に興味がある人も、歴史や土地の記憶に触れたい人も、安心して情報収集できるような内容を意識してまとめました。
岐阜県の心霊スポットを安全にめぐる厳選スポット7選
このセクションでは、岐阜県で心霊スポットとして名前が挙がりやすい代表的な場所を7カ所取り上げ、安全面やマナーに配慮しながら特徴と噂を解説します。
どの場所も怪談だけでなく、景観の美しさや歴史、事故や災害の記憶などが重なって「怖さ」と「哀しさ」が語られている点が共通しています。
訪れる場合は、観光施設としてのルールや、慰霊の場として守るべき心構えをきちんと理解しておくことが大切です。
ここで紹介する内容はあくまで噂や伝承であり、心霊現象の実在を保証するものではない点も合わせて押さえておきましょう。
池田山
池田山は、夜景の美しさと濃い霧が重なり合うことから、幻想的で少し不気味な雰囲気が語られることが多い山です。
ネット上では、夜の展望ポイント付近で人影を見た、誰もいないのに話し声が聞こえたなどの体験談が心霊スポットの噂として広まっています。
実際には夜間の山道は路面状況が悪くなることもあり、落石や野生動物など物理的な危険が大きいので、むやみに肝試し目的で近づくのはおすすめできません。
ハイキングや夜景観賞を楽しむなら、明るい時間帯の下見や複数人での行動、防寒・ライトなどの準備をして、安全第一で計画しましょう。
| 名称 | 池田山 |
|---|---|
| 雰囲気 | 濃尾平野の夜景と深い霧が重なる静かな山頂 |
| 心霊的な噂 | 夜の展望ポイントで人影や声を感じたという体験談が語られている |
| 立入の注意 | 夜間の山道は路面凍結や落石の危険があり、無理なドライブや徒歩は避ける |
| アクセス | 池田町市街から池田山山頂方面の林道や登山道を経由して到着 |
| 住所 | 岐阜県揖斐郡池田町 池田山周辺 |
丸山ダム
丸山ダムは、深い谷に巨大なコンクリートの壁がそびえ立つ迫力あるダムで、水面の暗さと静けさから心霊スポットとして取り上げられることがあります。
一帯では過去の事故や水難の噂と結びつけて、夜に人影を見た、写真に不自然な光が写ったといった話がネットで語られています。
とはいえ丸山ダムは治水や発電を担う重要なインフラであり、観光客も多く訪れる景勝地なので、節度ある見学と安全確保が最優先です。
立入り禁止区域には絶対に入らず、足元の悪い場所や柵のない縁には近づかないなど、基本的な安全マナーを徹底しましょう。
| 名称 | 丸山ダム |
|---|---|
| 雰囲気 | 峡谷と巨大なダム湖がつくる静かで重厚な空気 |
| 心霊的な噂 | 夜のダム湖周辺で人影や謎の音がしたという話がインターネット上で語られている |
| 立入の注意 | ダム施設内の立入り禁止エリアやフェンスの外側には絶対に入らない |
| アクセス | 東海環状自動車道可児御嵩ICから車で約20分の八百津町側からアプローチ |
| 住所 | 岐阜県加茂郡八百津町八百津1276-2 |
恵那峡大橋
恵那峡大橋は、奇岩が並ぶ渓谷とダム湖の上に架かる赤い橋で、昼間は観光客で賑わう人気スポットです。
一方で、霧が出た夜の橋の上で足音だけが響いた、遊覧船の汽笛に紛れて声が聞こえたなどの怖い話が、心霊スポットとして紹介されることがあります。
橋の周辺は高所で欄干の外は崖や水面なので、写真撮影や夜景観賞の際にも絶対に身を乗り出さないことが重要です。
怖い話に惹かれて訪れる場合でも、周辺の遊歩道や展望台を普通の観光地として楽しみ、危険な行為や大声での肝試しは控えましょう。
| 名称 | 恵那峡大橋 |
|---|---|
| 雰囲気 | ダム湖に映える赤い橋と切り立った峡谷のコントラスト |
| 心霊的な噂 | 霧の夜に橋の上で人影を見た、誰もいないのに足音が聞こえたなどの怪談が紹介される |
| 立入の注意 | 橋の欄干に乗る、柵の外に身を乗り出すなど危険な行為は絶対に行わない |
| アクセス | JR恵那駅からバスで恵那峡方面へ向かい、恵那峡バス停周辺から橋や展望台へ歩いて移動 |
| 住所 | 岐阜県中津川市蛭川若山5735-225周辺 |
天心白菊の塔
天心白菊の塔は、昭和の豪雨災害と飛騨川バス転落事故の犠牲者を慰霊するために建てられた塔で、地元では静かに手を合わせる場所として大切にされています。
事故の悲惨さから、インターネット上では「霊がさまよう場所」といった心霊スポット的な言及をされることもありますが、本来は厳粛な慰霊の場です。
もし訪れるなら、観光目的というよりも慰霊碑や歴史資料として静かに向き合い、写真撮影や大声での会話は控えるのがマナーです。
不幸な出来事に基づく場所を肝試しの対象にすることは遺族や地元の人に失礼なので、噂に触れる場合も配慮のある姿勢を心がけましょう。
| 名称 | 天心白菊の塔 |
|---|---|
| 雰囲気 | 山あいの町に静かに佇む慰霊の塔と公園 |
| 心霊的な噂 | 深夜に塔の周辺で人影を見た、泣き声のような音が聞こえたという話がインターネットで紹介される |
| 立入の注意 | 慰霊の場であることを踏まえ、飲食や騒音を伴う行動、肝試し目的の訪問は避ける |
| アクセス | 国道41号線沿いの白川町市街から道の駅周辺を経由して徒歩圏内の慰霊碑エリアへ |
| 住所 | 岐阜県加茂郡白川町河岐周辺 |
御母衣ダム
御母衣ダムは巨大なロックフィルダムとエメラルドグリーンの湖が印象的な観光スポットで、そのスケール感から「圧迫感があって怖い」と語られることもあります。
ダム建設に伴う集落移転や、湖に沈んだ旧道のイメージと結びつき、夜の湖面に光が浮かぶ、車のエンジン音だけが聞こえるなどの心霊的な噂が流布しています。
ただし実際には観光施設や資料館が整備され、紅葉や湖の景観を楽しむ人が多く訪れているエリアなので、通常の観光マナーを守れば安心して過ごせます。
湖畔の道路はカーブも多いため、心霊スポット目的でスピードを出したり、停車禁止場所で車を止めたりすることのないよう十分に注意してください。
| 名称 | 御母衣ダム |
|---|---|
| 雰囲気 | 巨大ダムと山々に囲まれた静かな湖畔の景観 |
| 心霊的な噂 | 湖面に人影のようなものが浮かぶ、人気のない堤体で気配を感じるといった話が語られている |
| 立入の注意 | 車道や堤体の見学ルート以外には立ち入らず、暗い時間帯の徒歩移動は避ける |
| アクセス | 東海北陸自動車道荘川ICから国道156号線を北上し、御母衣湖沿いの道路を経由して到着 |
| 住所 | 岐阜県大野郡白川村牧140-1周辺 |
白川郷合掌造り集落
世界遺産の白川郷合掌造り集落は、雪に覆われた夜景が幻想的なことから、古い家々にまつわる怪談や心霊話が語られることがあります。
夜の集落を歩いた際に、誰もいないはずの窓から視線を感じた、古い家の前で写真を撮ったら人影のようなものが写ったなどの噂がネット上で広まっています。
しかしここは今も人が暮らす生活の場であり、観光客が静かに景観を楽しむことが求められる地域です。
早朝や夜に訪れる場合は、住民のプライバシーや生活リズムを尊重し、大声を出さない・敷地内に勝手に入らないなどのルールを必ず守りましょう。
| 名称 | 白川郷合掌造り集落 |
|---|---|
| 雰囲気 | 合掌造りの家々と川、山がつくる日本の原風景 |
| 心霊的な噂 | 夜の合掌造りの家の窓辺に人影が見えた、写真に不思議な光が写ったという体験談が語られる |
| 立入の注意 | 私有地や宿泊施設の敷地に無断で入らず、生活音やプライバシーに配慮する |
| アクセス | 東海北陸自動車道白川郷ICから車で数分、または各地からのバスで白川郷バスターミナルへ |
| 住所 | 岐阜県大野郡白川村荻町 |
帰雲城跡
帰雲城跡は、天正大地震によって一夜にして埋没したと伝わる城と城下町の跡地で、埋蔵金伝説や多くの人々が犠牲になった話が伝承されています。
こうした歴史のミステリー性から、夜に石碑周辺で気配を感じた、写真に靄のようなものが写ったなどの心霊的な噂が紹介されることがあります。
現在は公園として整備され、城跡と対岸の山を眺めながら静かに歴史に思いを馳せることができる場所です。
山あいの道路沿いにあるため、訪問時は車の走行や足元に気を配り、ゴミを持ち帰るなど環境保全のマナーも守りましょう。
| 名称 | 帰雲城跡 |
|---|---|
| 雰囲気 | 川沿いに石碑と観音像が並ぶ静かな史跡公園 |
| 心霊的な噂 | 地震で埋没した城や埋蔵金伝説と結びついた怪談話が語られている |
| 立入の注意 | 史跡として整備された範囲から外れた急斜面や川岸には近づかない |
| アクセス | 白川郷合掌造り集落から国道156号線を南下し、川沿いの駐車スペースから徒歩で石碑周辺へ |
| 住所 | 岐阜県大野郡白川村保木脇 |
岐阜県で心霊スポットと呼ばれる場所の共通点
このセクションでは、岐阜県で心霊スポットとして語られる場所に共通する地形や歴史的背景の特徴を整理していきます。
怖い噂だけを追いかけるのではなく、「なぜこの場所で怪談が生まれやすいのか」という視点を持つことで、土地や歴史への理解が深まりやすくなります。
共通点を押さえておくと、実際に訪れるかどうか判断する際の目安にもなり、安全面への意識も高めやすくなります。
山にまつわる噂
池田山のように標高の高い山や峠道は、天候の急変や霧、静けさによって人が不安を感じやすく、心霊的な噂が生まれやすい傾向があります。
山の信仰や修行場と結びついた伝説、戦や事故などの歴史的な出来事も、怪談が語られる土壌になりやすい要素です。
こうした背景を踏まえて考えると、心霊体験談の多くが「暗さ」と「孤立感」によって恐怖が増幅されたケースであることがわかります。
- 標高が高く霧が出やすい山頂や峠
- 旧街道や廃道が残る山あいの地域
- 修験道や神社仏閣と関わりのある山域
- 戦や災害の歴史が伝わる山麓の集落
水辺に残る記憶
ダムや川、湖などの水辺は、過去の水難事故や災害の記憶と結びつき、供養や祈りの対象であると同時に心霊スポットとして語られることがあります。
丸山ダムや御母衣ダム周辺のように、深い水と静かな湖面が続く景観は、視界の悪さや音の反響も相まって不気味さを感じやすい環境です。
水辺の怖さは、霊的なものというよりも「足を滑らせる」「流される」といった現実的な危険の大きさに直結している点も忘れてはいけません。
| 水辺の種類 | ダム湖・渓谷・大きな河川 |
|---|---|
| 噂と結びつきやすい要素 | 水難事故の記憶、沈んだ旧集落や旧道、供養碑の存在 |
| 感じやすい怖さの理由 | 水面の暗さ、音の反響、足場の悪さや転落リスク |
| 安全面で重要な点 | 柵の外に出ない、飲酒後に近づかない、悪天候時は近寄らない |
集落や城跡に伝わる伝説
白川郷合掌造り集落や帰雲城跡のように、長い歴史を持つ地域では、古い伝説や埋蔵金の話、城主や住民のエピソードが怪談として語り継がれることがあります。
こうした場所では、心霊スポットというよりも、歴史的なミステリーや伝承を通じてその土地の文化を知るきっかけとして捉える方が健全です。
伝説を面白がるだけでなく、実際に起きた災害や移住の歴史などにも目を向けると、土地へのリスペクトを持った接し方がしやすくなります。
- 埋蔵金や失われた城にまつわるミステリー
- 城主や住民の逸話が残る古い集落
- 災害で大きな被害を受けた歴史を持つ地域
- 観光と生活が両立している世界遺産の集落
心霊スポットめぐりで意識したい安全対策とマナー
このセクションでは、岐阜県に限らず心霊スポットと呼ばれる場所を訪れる際に意識したい、安全面とマナーの基本を整理します。
怖い体験を求めて行動してしまうと、転落や事故、地元住民とのトラブルなど現実的なリスクが大きくなるため、冷静な判断が不可欠です。
「怖い話を知るだけで満足する」「訪れるなら日中の観光スタイルで」というスタンスで情報を活用することをおすすめします。
訪れる時間帯の選び方
心霊スポットとして語られる場所ほど、夜間は視界が悪くなり、足場や車の運転などの危険が増えるため、基本的には日中に訪れるのが安全です。
夜景スポットとして知られる山やダムでも、霧や路面凍結、野生動物の飛び出しなど予測しづらい要素が重なりやすくなります。
怖さを味わうためだけに深夜帯を選ぶのではなく、防災や観光上の注意喚起に従い、危険な時間帯を避ける判断が重要です。
持ち物と服装
山や水辺のスポットを訪れる場合は、心霊スポットかどうかに関わらずアウトドアに準じた装備と服装を整えておくと安心です。
懐中電灯やスマートフォンのライトは便利ですが、頼りすぎると電池切れの際に行動不能になるリスクがあるため、予備の光源も用意しておきましょう。
服装は長袖長ズボンと滑りにくい靴を基本にし、虫刺されや低体温症を防ぐための準備も忘れないようにします。
- 歩きやすいスニーカーやトレッキングシューズ
- 長袖長ズボンと薄手の防寒着
- 予備電池付きのライトやヘッドランプ
- モバイルバッテリーと連絡先を共有したスマートフォン
- 万一に備えた飲み物や簡単なおやつ
写真撮影とマナー
心霊スポットとして知られる場所では、写真撮影を楽しみたい人も多いですが、生活の場や慰霊の場であるケースが多いことを忘れてはいけません。
白川郷や天心白菊の塔のような場所では、住民や遺族のプライバシーと感情に十分配慮し、人が写り込む撮影や大声でのリアクションは控えるのが基本です。
不思議な写真が撮れたと感じたとしても、面白半分で拡散するのではなく、場所や背景に対する敬意を持って扱う姿勢が求められます。
- 私有地や建物内部を無断で撮影しない
- 慰霊碑や墓地では撮影自体を控えるか最小限にする
- フラッシュ撮影が迷惑になる場面では使用しない
- 撮影のために危険な場所に立ち入らない
岐阜県の心霊スポットを通して土地の歴史と向き合う視点
岐阜県の心霊スポットとされる場所には、ダム建設や災害、戦国時代の城跡、世界遺産の集落など、さまざまな歴史や人々の記憶が重なっています。
怖い話や怪談はそのごく一部を切り取った物語に過ぎず、実際には地域の人が守ってきた暮らしや、犠牲者を悼む思いが背景にあることを意識することが大切です。
心霊スポットを訪れるかどうかにかかわらず、噂の裏側にある歴史や文化に目を向けていくことで、岐阜県という土地への理解と敬意が自然と深まっていきます。
安全とマナーを最優先にしながら、怖さだけで終わらない「学びのあるスポット巡り」として情報を活かしていきましょう。

